
14日、厚生労働省が2015年の「都道府県別の死亡率」を発表しました。
この調査は5年ごとに実施されていて、人口10万人あたりの死亡率を年齢構成の違いを揃えつつ男女別に算出しているものです。
それによると、死亡率が最も低くワースト1位になったのは長野県で、またもや長野が健康長寿の県だということを証明してくれました。
長野県が都道府県別の死亡率ワースト1位になったのは男性で6回連続、女性で2回連続です。
ということで、長野県民の皆さんが長年にわたって健康を気遣って生活していることが伝わりますよね。
逆に死亡率トップになってしまったのは、また青森県でした。
しかもこちらも男性では4回連続、女性では2回連続の死亡率1位ということで、これはもう偶然ではなく何らかの理由があるのかなと感じますよね。
昨日は日テレの「スッキリ」に医師で作家の鎌田實(かまたみのる)さんが出演して、長野県が長生きトップになる理由、青森県が死亡率トップになる理由を解説していたので、その内容をまとめてみることにしました。
都道府県別の死亡率
厚生労働省が公表した2015年都道府県別の死亡率、トップ3はこのようになっています。
死亡率トップ3の県(男性)
- 青森県
- 秋田県
- 岩手県
死亡率トップ3の県(女性)
- 青森県
- 福島県
- 茨城県
男女ともに青森県が死亡率1位になっているのは、すごく気になるところですよね。
2位以下は男女でばらつきがありますし、死亡数を比較しても大きな差はありません。ただ、青森だけは頭一つ分くらい突出している感じはあります。
青森県が死亡率1位になる理由
青森が長年死亡率トップになってしまう理由。鎌田實さんによると、青森県民が塩分の多い食事を好むことや、他の県に比べて喫煙率が高いことが影響しているかも知れないそうです。
がん予防や病気予防で第一に言われるのは「タバコを吸わないこと」ですし、「塩分を控える」という言葉もよく聞きますよね。
鎌田實さんは、そもそも日本人は和食メインのため欧米に比べて塩分を多く摂っていると言っていました。
ですから、健康を考えて減塩するなら自分で意識して塩分を減らしていかないと、なかなか難しいのですね。
以前の記事でも紹介しましたが、青森には「朝ラーメン」という習慣もあります。
朝ラーメン自体は美味しそうで「良いなぁ」と思うのですが、やっぱり朝っぱらから塩分や脂質の多いものを食べることはあまり良くないのかも知れないですね。
食べるにしても、観光の時に特別に食べるくらいなら良いですが、それを習慣にして毎朝食べるのは健康への影響が気になるところではあります。
青森に学ぶ気を付けたい生活習慣
- 喫煙
- 飲酒
- 塩分の摂り過ぎ
長野県民が健康長寿でいられる理由

長年、死亡率ワースト1位をキープしている長野県。
その健康長寿の理由には、以前から「県全体で減塩に熱心に取り組んでいること」が有名です。
もともと長野県民はしょっぱいものが好きで、塩分の摂り過ぎが問題になっていたそう。
過去には脳卒中での死亡率がトップになるほど、塩分過多による病死が増加していた時期もあったのです。
「このままではダメだ!」そんな県民の思いから「減塩運動」が始まったそうで、今では県全体で熱心に減塩に取り組んでいます。
また、長野県は高原野菜の産地として新鮮で美味しい野菜が身近で手に入ることもあり、普段の食事で野菜をたっぷり食べていることも健康長寿の秘訣になっているのです。
生きがいを見つけることが健康につながる!
減塩や野菜をたくさん食べることの他に、鎌田實さんが長野の健康長寿の理由としてあげたのが、「高齢者の就業率の高さ」でした。
なんと長野県は70代でも元気に働いている人が多くいて、就業率も全国1位に輝いているのです。
働くことは生活のためでもありますが、高齢者にとってはお金よりも「生きがい」を得られていることが、仕事をするメリットになっているのです。
定年退職をして家で引き蘢っていると、どうしても人と会話することも少なくなり、気持ちが塞ぎ気味になってしまいますよね。
精神的に不安定だと身体も反応しますから、病気にかかりやすくなったり、認知症を発症することもあるのです。
いくつになっても社会に参加して、自分のできる範囲で労働を続ける。
「誰かの役に立っている」という意識が生きがいを生み、健康な身体作りに役立っているのですね。