小沢健二20年ぶりのミュージックステーション出演|相変わらずはちゃめちゃで良かった

ROCKIN'ON JAPAN (ロッキング・オン・ジャパン) 1994年 09月号 小沢健二 「LIFE」 追求ロング・インタビュー

昨日の夜、オザケンがミュージックステーションに出ていました。20年ぶりなのだそうです。

久々に見るオザケンは相変わらず音程が外れていて、ナイーブさと天真爛漫と破天荒が混ぜ合わされたやけくそのようなハチャメチャ加減がやっぱり良かったです。

あまり小沢健二に免疫の無い人だと、あのパフォーマンスを見て声がうわずってるとか音程が狂っているとか思っているかも知れないと思いながら見ていました。

彼は、最初からずっとあんな感じなのです。そして、あれが彼の魅力なんです。

決して上手じゃない歌声と、作り込まれた美しいメロディが出会うと、なんであんなに素敵になるんでしょうか。

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小沢健二とフリッパーズ・ギター

私が最初に小沢健二を知ったのは1988年にデビューしたフリッパーズ・ギターです。私はまだ中学生で、リサイクル屋で買ってきた3000円のアコースティックギターを見よう見まねで練習していました。

彼はそのバンドで、リードギターとコーラス、作詞を担当していました。

フリッパーズ・ギターは、「渋谷系バンド」とかで簡単にまとめてしまうには、あまりにも実力が抜きん出ていました。

フリッパーズギターは最初5人組でしたが、途中でオザケンと小山田圭吾以外のメンバーが脱退します。

この脱退のエピソードが結構おもしろくて、小山田さんが骨折かなにかで入院してたら、オザケンがたずねてきて「3人を脱退させた」と言い出したそうです。

方向性が合わないとかの理由でしたが、オザケンはそれまでにもよくイザコザを起こしていたから誰も驚きませんでした。

小山田さんにしたら、自分のいない間にメンバー3人出て行ってしまったわけで、そのことはあとで笑い話にされていましたが、結局フリッパーズギターは小沢健二と小山田圭吾さえいれば良かったんですよね。

そこから2人のバンドになったわけですが、それも2年と続かず、1991年、ライブツアー直前に突然解散してファンを裏切ります。

フリッパーズ・ギターとしては最後の作品になった『ヘッド博士の世界塔』は、もうとにかく良いアルバムです。

ヘッド博士の世界塔 / Flipper's Guitar

最初から最後まで、1つの物語のような繋がりを感じさせて、1曲1曲が本当に素晴らしい。

小沢健二と小山田圭吾が、たとえ短い期間でもバンドを組んで楽曲を一緒に作り上げていたことって、今思えば奇跡に近いように感じます。

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『小沢健二』と『コーネリアス』ソロも良かった

フリッパーズ・ギターの解散理由ははっきり明かされていませんが、とにかく2人の仲が悪くなったことは間違いないと思います。

なので、解散後はちょっと敵対しているような感じもしばらくありました。

小沢さんはあの性格なので解散について何も語っていないようでしたが、小山田さんは冗談みたいな感じで小沢さんに対して皮肉のようなことをインタビューで語っていました。

そういう経緯を見ると、やっぱりまたオザケン側の都合が解散のきっかけだったかも知れないですね。

解散後、小沢健二はソロとして結構早い時期にアルバムをリリースしました。「犬は吠えるがキャラバンは進む」です。私は予約して買いました。

これまでの、フリッパーズギターの頃とは音楽の方向性がまた違っていたけれど、すごく良いアルバムでした。

オザケンのソロ曲について、小山田さんは「なんか、尾崎豊みたい」と語っていました。たぶん悪口じゃなく素直な気持ちだったと思います。

オザケンがソロ活動を始めてしばらくして、小山田さんはコーネリアスとして活動を始めました。また、レコードレーベル「トラットリア(trattoria)」も主宰します。

コーネリアスの音楽は初期のフリッパーズギターを彷彿するものがありました。

オザケンはコーネリアスの楽曲について「ピチカート・ファイブの音にフリッパーズ・ギターの歌詞、そんだけ」と語っています。

最初のアルバムについては私もそう思いましたが、その後徐々に独自の音楽性を作り上げたように感じます。

オザケンの目指す所は…

小沢健二 / 流動体について

ソロデビューをしてから、深津絵里さんと噂になったり、恋人を「子猫ちゃん」と呼んでみたり、自分のことを「王子様」と称してみたり、ちょっと迷走感もあったオザケンですが、1998年に活動休止を発表してからは表舞台から遠ざかっていました。

20年ぶりのミュージックステーションでは懐かしのヒット曲「僕らが旅に出る理由」と、新曲の「流動体について」を披露したことで、また3度目の小沢健二ブームが来るかも知れません。

たぶんオザケンは衝動的に「やりたい!」という気持ちが盛り上がったり「やめたい!」っていう気持ちが湧き上がったりする人だと思うので、今後の活動がどのように発展するか分かりませんが、ファンとしてはこの素敵な時間をじっくり楽しんでおこうと思っています。

ちなみに、オザケンと松本大洋の対談が掲載されている『H』は、いまだに宝物として、大事に保管していますよ。

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