【小説の選び方】芥川賞作家がおすすめする「失敗しない小説選び」の方法

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たまには小説でも読んでみようかな…と本屋さんに立ち寄ってみたものの、どの作品が良いのか分からず、結局なにも選べずにお店から出てしまった経験はありませんか。

小説選びって、簡単なようでいて難しい。

というのは、中身を読んでみるまでは自分に合った作品なのか、楽しめるストーリーなのかが分からないからです。

裏表紙に書かれたあらすじや帯についたコメントを見て期待して買ったけれど、読んでみるとイマイチで、途中で投げ出してしまうこともありますよね。

ですから、失敗せずに小説を選ぶためにはちょっとした工夫が必要なのです。

こちらの記事では、芥川賞作家で芸人の又吉直樹さんがテレビ番組で紹介していた「小説の選び方」を紹介します。

芸能界一の読書家として知られる又吉さんの小説選びは、参考になるポイントがたくさんありますよ。

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失敗しない本の選び方

「ちょっと読書でもしてみよう」

そう思って本屋で小説を買ってみたものの、読み始めると興味が薄れて、最後まで読まないうちに放り出してしまう…

誰でもこんな経験はあるのではないでしょうか。

そんな「本選びの失敗」から解放されるために、又吉さんがおすすめしていた「小説の選び方」とは…

文学賞受賞作品から選ぶ

又吉さんが初心者向けの本の選び方で一番におすすめしていたのが、「文学賞受賞作品から小説を選ぶ」という方法です。

文学賞といえば芥川賞や直木賞などが有名ですが、その他にも、才能ある新人作家をデビューさせることを目的とした新潮新人賞や群像新人文学賞、すばる新人文学賞などもあります。

そんな、数ある文学賞の中で、又吉さんが「初心者の本選びにピッタリ」と紹介していたのが「本屋大賞」でした

本屋大賞とは

本屋大賞は他の文学賞のように作家や受賞者が選考をするのではなく、本屋で働く書店員さんがおすすめの一冊を投票して、受賞作が決定します。

なので、「読者目線で選ばれる文学賞」といえるのです。

ほとんどの文学賞は、さまざまな思惑が絡んで選考されるので、読者のためというよりは作家のため、あるいは出版社のために存在しています。

その点「本屋大賞」は、実際にたくさんの本を読んでいる書店員さんが、その中から「お客さんにすすめたい!売りたい!」と感じる本を選んで投票します。

ですから、受賞作は「面白くて当然」と言えるのかも知れないですね

ドラマ化映画化も…おすすめの『本屋大賞受賞作』

本屋大賞に選ばれた作品は映画やドラマなどに映像化されることも多く、特に1位になった小説のほとんどが映画化されています。

ここからは、大賞を受賞してドラマ化映画化された中から読みやすい小説を紹介していきます。

「羊と鋼の森」宮下奈都

2016年度受賞。2018年映画化。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく―。

一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。

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「君の膵臓をたべたい」住野よる

2016年度2位。2017年映画化、2018年アニメ映画化。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。

読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説。

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「博士の愛した数式」小川洋子

2004年度受賞。2006年1月映画化、2006年3月ラジオドラマ化。

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──

記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい"家政婦。博士は“初対面"の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。

やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。

「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎

2008年度受賞。2010年1月映画化、2016年11月舞台化。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。

首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。

行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。

「告白」 湊かなえ

2009年度受賞。2010年6月映画化。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」

我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。

語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、湊かなえのデビュー作。

「謎解きはディナーのあとで 」東川篤哉

2011年度受賞。2011年10月テレビドラマ化、2012年8月舞台化、2013年8月映画化。

国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な『宝生グループ』のお嬢様。『風祭モータース』の御曹司である風祭警部の下で、数々の事件に奮闘中だ。

大豪邸に帰ると、地味なパンツスーツからドレスに着替えてディナーを楽しむ麗子だが、難解な事件にぶちあたるたびに、その一部始終を相談する相手は“執事兼運転手”の影山。

「お嬢様の目は節穴でございますか?」―暴言すれすれの毒舌で麗子の推理力のなさを指摘しつつも、影山は鮮やかに事件の謎を解き明かしていく。

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ピース又吉さんがおすすめする小説は…

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次に、又吉さん自身が、「あまり本を読む習慣のない人におすすめするなら」というテーマで紹介されていた本は、太宰治の「桜桃」と穂村弘の「もうおうちへかえりましょう」、泡坂妻夫の「生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術」でした。

太宰治『桜桃』

太宰治の「桜桃」は私もすごく大好きな短篇小説なのですが、めちゃくちゃ切なくて胸が痛くなる作品です。

子供への淡い愛情とふがいない自分に対しての葛藤が、投げやりな感じで描かれていて、同じ「親」という立場で読むとあまりにも救いがなくて悲しくなります。

短いので5分くらいで読めますし、太宰治の入門書としてはピッタリかも知れませんね。

穂村弘『もうおうちへかえりましょう』

穂村弘の「もうおうちへかえりましょう」は、1話ずつが短歌のようで、読んだあとに余韻にひたれるのでおすすめだと又吉さんは言っていました。

結構気になる作品ですね。読んでみたいと思いました。

泡坂妻夫『生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術』

泡坂妻夫の「生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術」は袋とじのまま読むのと、袋とじを開いて読むのとですごく大きな変化があるのだそうです。

袋とじのまま読むと短篇、開いて読むと長編。なんだか、すごく実験的で画期的な小説みたいですね。

やみくもに読むより「良い作品」に出会って

ということで、今回はピース又吉さんの「失敗しない本の選び方」をまとめてみました。

どんな本を読めば良いんだろう?って悩んでいる人に、「とりあえずなんでも良いから読んでみたら」って言う人もいますが、私はちょっとそれは違うと思っています。

だって、本ってそれぞれ全然違うから、最初に「自分に合わない本」に出会ってしまうと、その人の中で「本はつまらない」という固定概念が出来上がってしまいかねないのです。

なので、初心者ほど「本選び」は慎重にしてほしいというのが私の意見です

最初に自分に合う読みやすい本に出会えれば、そこからどんどん世界は広がっていきますよ。

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