昨夜、今村前復興相の辞任のニュースを見て戦慄が走りました。
辞任のきっかけになった失言(東北で良かった発言)ではなく、ネクタイを見て。
「おいおい、またエヴァンゲリオンのネクタイで失言してるよ…」
って、ちょっと本気でビックリしました。
エヴァのネクタイは「福島の復興支援シンボル」だった
3週間前にも、定例会見で「自主避難者は自己責任」発言をして問題になっていた今村前復興相ですが、その時も、ネクタイはエヴァンゲリオンでした。
記者に対して「出て行きなさい!」と激高している最中、胸元ではエヴァのネクタイが揺れていたのです。
最初穏やかそうに話をしていた今村氏がいきなりブチ切れたのもビックリしましたが、それより何より「なんで大臣がエヴァのネクタイしてるの?」っていう、そっちが気になった人も多かったと思います。
実は、このエヴァンゲリオンのネクタイは、今村氏にとって「福島の復興支援シンボル」だったのです。
だから、復興相として大切な場面では、このネクタイをつけておくと決めていたのでしょう。
それが裏目に出て、こんなことになるなんて。
今村復興大臣は福島県を応援したいという思いでこのネクタイをつけているとインタビューで語っている。
今村復興大臣「孫にも笑われて恥ずかしかったですよ。でもこれをつけていると質問されるので、『福島の企業を応援したいという思いの象徴なんです』と説明することができる。宣伝になるありがたいネクタイです。私は安倍総理の後ろに座るのでテレビ中継にも映りやすい。このネクタイで福島の人に『応援している』というメッセージを届けられるんです」
たぶん、今村氏は一生懸命だけど不器用な人なのだと思います。
だってあんなに問題になったんだから、とりあえずエヴァのネクタイはタンスの奥にしまっておくべきですよね。
応援したい気持ちは分かるけど、定例会見の「出て行きなさい!」の時のエヴァネクタイがあれだけ話題になってしまったら、これはもうしばらくよそうって思うはずなんです。
でも、注目されているのを分かっていて、つけちゃった。
秘書とか家族とかで言ってくれる人はいなかったのでしょうか…
気持ちは分かるけど
最初に問題になった定例会見も今回の派閥のパーティーでの発言も、前後を観て思ったのは、言いたかったことはすごく分かるし、普通の会話だったらセーフなんだけど…言葉の選び方がちょっと…っていう。
定例会見の激高も、かなり相手側が意図的に焚き付けていたのは事実です。
あそこだけ切り取られると「なんていう大臣だ」と思うけど、全部観たら、そういう風に言いたくなる気持ちも分からないではない。
言葉って、やっぱり流れの中で出てくるものなので、それに一つ一つ責任を持たないといけない立場の人ってすごく大変ですよね。
言い方とか、言葉のニュアンスの問題なんですけどねぇ…
失言ポロリで辞任するのはどうなんだろう
今村氏は震災について、「東北で良かった」なんて、まったく思ってないと思うんですよ。
でも、流れで言ってしまって、それが「とんでもない!」ってことで事実上の更迭になってしまった。
ポロリと出た言葉で国益が左右されるのってどうなんでしょう。
失言で辞任する政治家ってすごく多いですけど、そういうの見ると「仕事ぶりはどうだったのかなぁ…」と思います。
仕事はできないし失言はする。そんな人は絶対にいらないけれど、たまに失言しちゃうけど、すごく真面目で誠実に仕事をする人だったなら、そういう人材を切ってしまうのはもったいないようにも感じます。
とにかくもうこれ以上国益を損ねたくないので、大臣秘書官は「言っちゃいけないNGワード」を新しい大臣に徹底的に教え込むことから初めて欲しいものです。