『神戸連続児童殺傷事件』家裁決定文を提供した元裁判官に懲戒処分|少年事件加害者の名誉とプライバシーは守られるべきか

文藝春秋 2015年 05 月号 [雑誌]

昨日くらいから、過去記事にアクセスが集まっていて、このサイト経由で1年以上前の『文藝春秋』がいくつか売れていました。

文藝春秋 2015年 05 月号 [雑誌]

それで、また「少年A」絡みで新しいことが起きたのかと思い、でも彼は今雲隠れをしているはずだから、いったい何事なんだろうと思い調べてみたら、少年Aの家裁決定全文を『文藝春秋』に提供した元裁判官の弁護士が懲戒処分を受けていたのでした。

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神戸児童殺傷の家裁決定文提供で懲戒処分

それは昨日のニュースだったのですが、関連のキーワードを検索する人が急増して、私の書いた記事も読まれていたんですね。

アクセスが急に増えていたので、記事の中で何か修正すべき点が無いかどうか自分でも読み返してみたのですが、特に何もありませんでした。我ながら、よく書けている記事だと思いました。 

こちらの記事では、『文藝春秋』に掲載された「家裁決定」の内容を紹介しながら、自分なりの考えを書きました。

記事の中で私は、「少年Aの一連の犯罪の原因があたかも母親の間違った子育てにあるのではないかと、決定文で推察されていることに違和感を感じた」と書いています。

今も、全く同じ想いです。この家裁決定を下した方達は、普通ではとても理解できない少年Aの特異な性質を「母親の厳しいしつけが原因だ」と決めつけることで、無理やり納得しようとしていたのではないでしょうか。

その結果、少年Aは医療少年院にまで入所したにもかかわらず、適切な療育過程を経られないまま、未熟な精神を何ら更生できないままに、社会に放り出されてしまったのだと私は考えています。

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家裁決定文の提供は間違っていた?

今回、家裁決定文を『文藝春秋』に提供した元裁判官の弁護士が懲戒処分(業務停止3カ月)を受けました。

元裁判官は、懲戒処分に対してこのように語っているそうです。

「全く納得できない。元少年の更生や世間の間違った認識を改めるため、全文の公表は避けられないと常に思い続けていた」

どんなに卑劣な殺人犯でも、加害者が「少年」であるなら、プライバシーは厳重に守られなくてはいけません。それが、この国のルールです。

けれど、こうした重大な事件や社会的に影響力の強い事件については、ある程度、白日の下に晒す意義はあるのではないかとも思います。

 

凶悪な少年事件をニュースで知るたび、いつも思うのは、「なぜ彼らはここまでしなくてはいけなかったんだろう?」ということなのです。

たとえば、明るい家の中、優しい家族とあたたかいご飯を食べたり、楽しく会話をして過ごしている時に、「誰かを痛めつけたい」とは思わないでしょう。

人の心がねじれる時には必ず原因となるものがあって、誰かを痛めつけても平気でいられるようになるには、それなりに「訓練」が必要です。一朝一夕に、そこまではいけない。

ならば、どこかで周囲が気付いて歯止めをかけられるタイミングがあるはずなんですよ。

少年事件加害者の名誉とプライバシー

少年であろうがなかろうが、事件の加害者にも守られるべき名誉とプライバシーはあると思います。

だけど、神戸連続児童殺傷事件については、事件が起きてから今まで、何一つ課題をクリアできていないように感じるんですよね。

だからやっぱり、この事件をその他の少年事件と同じフィールドで考えることはちょっと間違っているのではないかと感じました。

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